企業誘致セミナー福岡進出
企業誘致セミナー福岡進出

年50社以上が立地する
商都のポテンシャル

SCROLL

福岡市は2023年7月26日、東京・日経ホールで企業誘致セミナーを開催しました。
「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」ー。
街が丸ごと生まれ変わるような勢いで成長する福岡市。続々と誕生する最新のオフィス環境や、アジアに臨む九州の拠点としてのビジネスチャンスに気付いた多くの企業がすでに進出を始めています。
本社機能移転や地方拠点開設など、福岡市への進出をご検討ください。

主催:福岡市、日本経済新聞社メディアビジネス イベント・企画ユニット

Presentation

市長プレゼン

福岡市長 高島宗一郎

変化するオフィスの価値観

今日はセミナーにご参加いただき誠にありがとうございます。コロナも5類になり世の中も動き始めましたが、このコロナで私たちの価値観は大きく変わりました。働き方についていえば、作業だけならオンラインでもできる。どんな場所で誰と何をしていくかが大事だということに気付かされました。企業もこうした価値観の変化に対応していかねばなりません。人材をどうやって確保するのか、グローバルに対してどう戦っていくのか、こんな絵を描いていく時に、非常に大事な要素となってくるのが「どこにオフィスを作るのか」です。
福岡は今オフィスが生まれ変わっている絶好のタイミングです。優秀な人材が来たくなるようないい場所にオフィスを得ることができます。福岡なら一緒にやってくる家族にとっても、子供達の学習環境、医療環境、エンタテインメントを含めた文化の環境など間違いなく皆様にご満足いただける環境が整っています。
「なんとなく福岡良さげだな」というイメージの解像度を今日のセミナーでより高めていただき、福岡の仲間としてお越しいただけることをお待ちしています。私からは冒頭に、今福岡ではどんなことが起きているのか、どんな方向に向かおうとしているのかをお話ししたいと思います。

3つの成長戦略

アジアのリーダー都市へ
三つの成長戦略

福岡が目指すのは「人と環境と都市活力の調和が取れたアジアのリーダー都市」です。視点を東京に向けるのではなく、つねにアジアの中、グローバルの中を意識するような高い視点を市民と共有しています。そのために福岡市では現在、三つの成長戦略を定めています。短期的には「交流人口の増加」、中期的には「知識創造型産業の振興」。そして長期的には「支店経済からの脱却」です。
成長戦略の1つめ、「交流人口増」ではMICEの誘致に取り組んでいます。福岡は第三次産業に携わる人が9割ですから、多くの人が来れば、移動する、食べる、買う、泊まる、様々な経済効果があります。福岡での国際会議の開催件数が非常に多くなっています(2016年の国際会議開催件数383)。世界水泳福岡大会が今行われていて、8月には世界マスターズ水泳九州大会も開催されます。インバウンドを含めたくさんの方が福岡、そして九州を周遊していただけることになります。経済波及効果540億円(福岡市内)を見込んでいます。
また、来てみたくなる福岡独自の魅力をブラッシュアップすることにも力を入れています。福岡といえば屋台ですが条例を作って、変わりゆく街並みと残していく街並みをしっかりと区別しながら魅力を高めているところです。入込観光客数は2100万人を越えており、非常に多くの方にお越しいただいています。
成長戦略の2つめは「知識創造型産業の振興」です。ゲームや音楽、クリエイティブ全般を早くから産学官一緒になって振興しています。またクリエイティブを支えるエンジニアを大切にしていて、エンジニアが会社や学校、年齢、ジャンルを超えて集まり、学びあい切磋琢磨する秘密基地のようなエンジニアカフェを「赤煉瓦文化館」に設けています。ゲーム産業では事業所数が2010年のおよそ倍の36事業所になっています。従業員の数は3倍の2326人と大きく増えていてクリエイティブ人材が福岡に集積してきていることが分かります。
3つめの成長戦略は「支店経済からの脱却」です。これには二つの大きな柱があります。一つはこの街から企業を生み出していくスタートアップ。そしてもうひとつは外から本社機能や高付加価値なビジネスを呼び込む企業誘致です。
スタートアップについては2012年に「スタートアップ都市宣言」をして11年目に入り、多種多様な企業が誕生しています。中核となる施設は「Fukuoka Growth Next」。福岡のど真ん中の旧大名小学校の校舎を活用した、日本最大級のスタートアップ支援施設です。起業を志す人はここに来れば行政のあらゆる支援がわかる、ベンチャーキャピタルなどもここに来れば投資するに値する企業がわかる。コワーキングやイベントスペースもあります。開業率は4年連続で政令市1位。若い人がチャレンジをしている、ビジネスがどんどん生まれている街です。

人口増加率

若者中心に人口増
満足度高い暮らし

福岡市のビジネス環境におけるメリットをデータで見てみましょう。まず地価の上昇率は政令市の中で1位。税収もコロナの前までは政令市で唯一7年連続過去最高を更新し続けていました。コロナで一旦ストップしましたが昨年度また過去最高を更新し、ビジネスが非常に盛んなことが分かります。全ての都道府県で人口が減少しているという状況にある中、全国の市町村の中で一番人口が増えているのが福岡市、という報道もありました(2023年7月26日付・西日本新聞)。人口の増加率も政令市で1位。現在人口が163万9千人ですが年1万4千人ずつくらい人口が増えている街です。
市民の皆さんにアンケートをしたところ、住みやすい、住み続けたいという方が9割以上の割合でいて市民の満足度が高い。つまり皆さんの企業が福岡に拠点を作っていただく、ないしは本社機能を移していただく時に、ご家族の皆さんを含めて福岡に対する満足度が極めて高いものになるということを、市民のこうした数字が表しています。
ビジネスマンが選ぶ、住んで良かった場所でも全国1位です。コンパクトなエリアに住みそして働く。すぐ近くに山や海といった自然がある。大都市の中できれいな海岸が近くにあるというのはあまりありません。ちなみに中洲で飲んでも平均2千円のタクシー代で家に帰ることができるので「終電で帰る」というのは福岡ではあまり聞くことがないセリフとなっています。
そして人口が多いだけでなく、10代20代の若い人の割合が極めて高いのが福岡市の特徴です。若い人が多い街。福岡の街中を歩けば若い人の多さに気づいていただけると思います。これを支えているのが多くの大学や専門学校です。他所から福岡に進学して来て、この街の魅力に取り憑かれてそのまま住むという人が多いのです。特に理工系の学生を毎年7千人輩出していて、こうした人材は企業にとっても強みになろうかと思います。

圧倒的なビジネス環境

さらに、空港までが近いです。博多駅から5分です。新幹線を降りて5分で空港なので、アジアに行く時などは広いエリアの人が福岡空港を利用してくれています。天神エリアからも大体10分くらいで空港に行けます。福岡は空港までの距離も近いですが、アジアへも近い。東京から福岡市までの距離と、福岡市から上海までの距離が同じなのでアジアを近く感じます。
バックアップ拠点としてのメリットもあります。福岡市は南海トラフ地震でも甚大な被害は想定されていません。また太平洋側のリスクに対しての同時被災のリスクが最も少ないエリアがこの福岡エリアになっています。今BCPの観点から福岡にビジネス拠点を作る、物流拠点を作るという企業が多くなっているのが特徴です。
こうした様々な事業メリットに気付いた企業の皆さんが10年連続50社以上福岡に立地をしていただいています。

2026年末までに70棟竣工予定

アップデートする都市
空間生み出す「天神ビッグバン」

多くの企業が集まっている福岡市ですが、2011年の段階で11%台だったオフィスの空室率が2019年には1.2%にまで落ちてしまいました。福岡に来たいけれども入るオフィスがない、あったとしてもワンフロアで広いスペースが取れないという状況です。そこで「福岡の都市機能のアップデートが必要だ」「需要に基づいて今こそ供給力を高めるべきだ」ということで生まれて来たのが、皆さんも聞いたことがあると思います「天神ビッグバン」というプロジェクトです。新しい空間が次々に生まれてくるような躍動感のあるネーミング。具体的にはどういうプロジェクトなのでしょうか。
実は天神ビッグバンが生まれるきっかけはアベノミクスの三本目の矢、国家戦略特区だったのです。これに福岡市が初期メンバーとして選ばれました。福岡が要望したのは航空法の高さ規制の緩和です。福岡空港が出来た時はまだプロペラ機が主流でした。そのころの航空法の高さ規制が60年たってもそのままだったのです。空港が近いが故に、博多駅や天神周辺では高いビルを建てることができなかった。これを国家戦略特区によって規制緩和すれば、これまでよりも床面積を広くできる。国の航空法の高さ規制の緩和に加えて福岡市独自の容積率の緩和や、価値の高い1階や地下1階を生かすための附置義務駐車場の条件緩和など、さまざまなパッケージをつくりました。これが天神ビッグバンの仕組みです。天神交差点を中心とした半径500メートルのエリアで2026年までに70棟のビルが建て替わる予定です。また鉄道網の要衝である博多駅周辺では「博多コネクティッド」というプロジェクトが進んでいます。2028年までに20棟のビルが建て替わる予定です。
こういうプロジェクトが今まさに福岡で進んでいます。出来たばかりのビルやもうすぐ竣工するビルがたくさんあります。コロナを経てリアルなオフィスで起こる偶然の価値にも改めて注目が集まっています。単に作業するだけのオフィスではなく、イノベーションを生み出すクリエイティブな機能を持ったオフィスが福岡の中心に出来上がっています。

産学官の推進組織「TEAM FUKUOKA」設立

チャレンジ続く
福岡を夢がかなう街に

このようにハード面であるオフィスの整備が進む一方、ソフト面では福岡の経済界、行政、大学の産学官が一緒になって誘致活動を行う「TEAM FUKUOKA」を結成し、特に付加価値の高い国際金融機能の誘致に力を入れています。3年弱で19社の誘致に成功し、早速竣工したばかりのビルに入居していただいています。福岡はスタートアップにも力を入れていますし、環境関連のビジネスもあります。そうした企業にグローバルなお金を入れていくことで、早く大きく成長させていくことが可能になります。
また福岡市としては立地交付金という形で進出企業の皆さんを後押しします。より高付加価値なビジネスに福岡に来ていただきたいと考え2022年10月に立地交付金の諸条件を大幅に拡大しておりますので、まさに今が福岡に来るチャンスです。
とにかく動きがある街、そして未来が見える街。これから日本は人口が減少していき、残念ながら人がより集まる街と過疎になっていく街の二極化が進んでしまいます。私は福岡をより大きな夢がかなう街にしたいという思いで、いま続々とチャレンジを行っています。この動き続ける福岡市の仲間として皆さん方の企業が福岡に来ていただけることを心よりお待ちしています。

福岡市長 高島宗一郎

Talk session

トークセッション

<出演>

  • アクセンチュア
    執行役員 西日本エリア統括責任者
    伊佐治 光男氏
  • ジャパネットホールディングス
    執行役員
    永溪 幸子氏
  • ステート・ストリート信託銀行
    リレーションシップ・マネジメント部長 マネージング・ディレクター 執行役員
    豊田 康信氏
  • BNPパリバ証券
    グローバルマーケット統括本部 副会長
    中空 麻奈氏
<モデレーター>
  • 福岡地域戦略推進協議会
    事務局長
    石丸 修平氏

「コンパクトさ」「人材」
「生活の質」
イノベーション都市の三要素

石丸 トークセッションの進行をさせていただきます福岡地域戦略推進協議会の石丸です。「都市間競争の時代における福岡のポテンシャル」と題して4名のゲストを迎えて話し合って参ります。高島市長のプレゼンテーションにあったように福岡は成長を続けていますが、世界的な観点から成長している都市を分析していくと「コンパクトさ」、「人材」、「生活の質」の3つがイノベーションに資するということが明らかになっています。そこで今日は企業が立地してビジネスを広げていくために必要なこの3つの視点から福岡市の可能性を探っていきたいと思います。まずはみなさんの自己紹介をお願いします。

伊佐治 アクセンチュアの伊佐治です。西日本エリアの責任者をしています。当社は企業のお客様に対してテクノロジーを使った業務改革を行なっている会社です。外資系ですが日本に来て50年以上。福岡でもサービスをはじめて30年以上たっています。それまで福岡に拠点は持ちませんでしたが2019年にまるでリゾート地のような環境の百道地区に拠点を作りました。今ではこの拠点から九州地域の業務だけでなく、首都圏にもサービスを提供するようになっています。

永溪 ジャパネットホールディングスの永溪です。ファシリティや人事部門を担当しています。ジャパネットと言えば通販のイメージが強いと思いますがスポーツによる地域創生事業なども行っています。福岡にはコールセンターを20年近く置いていましたが、21年12月に業務系の部門として天神ビッグバン第一号の天神ビジネスセンターの中にオフィスをつくりました。

豊田 ステート・ストリート信託銀行の豊田です。営業サービス部門の執行役員をしています30年以上前に日本に進出していましたが、2011年の東日本大震災を機にBCP対策として機能する場所はないかと検討した上、福岡に営業所を設置しました。社員は約400名でその半分近くは福岡で働いています。

中空 BNPパリバ証券の中空です。当社は他の方々と違って福岡に事業所があるわけではありませんが福岡は大好きな街です。今日は、外から見た客観的な立場から福岡の魅力を分析させていただければと思います。

石丸 修平氏

石丸 修平氏

金融特区・経済特区で
海外投資を呼び込む

石丸 早速ですが中空さん、客観的に見て福岡をどう感じてらっしゃいますか。

中空 私は福岡を金融特区や経済特区にしてはどうかと思っています。その理由は2つ。カリフォルニアには多くのヘッジファンドが集まっていますが、彼らがなぜそこにいるかというと遊ぶところが近くにあるからです。朝5時から働いて昼過ぎには仕事を終わらせサーフィンしたりゴルフしたりする。東京ではそんなことは到底できません。日本で可能なのは福岡くらい。特区にして外資のヘッジファンドを呼び込むのも手だと思います。もうひとつは九州大学に集積している環境関連の技術です。日本はこれから、水素などESG関連の技術に投資しようとしています。もっとアピールすればお金が集まるのではないかと思います。そんなことを考えると金融特区・経済特区にすることで福岡の潜在能力を引き出せるのではないかと思います。

石丸 特区にできれば「福岡なら東京や他の地域とは違うことができる」というメッセージを送ることがきます。九州大学も様々な研究シーズを持っていますが最近では地域をあげた社会実装の担い手となるような動きが盛んです。

中空 麻奈氏

中空 麻奈氏

進出の決め手はコンパクトさアジアへの距離も魅力

石丸 それでは冒頭にあげた3つのテーマ「コンパクトさ」、「人材」、「生活の質」について話し合っていきます。ひとつめはコンパクトさ、という点です。

豊田 福岡に進出して12年になります。進出の決め手となったのがコンパクトさ、アクセスの良さでした。中心街から10分で空港も新幹線も備わっている都市は日本でここしかありません。海外からゲストを招くことも多いのですが「こんなに近いところは初めて」と驚かれます。通勤時間も平均で35分。家賃が安いので中心街から近いところに住めます。うちの社員も8割が自転車通勤可能なエリアに住んでいます。昨年福岡の若手スタッフが東京に異動になって宴席があったのですが、会が終わった途端に彼が外に駆け出して人数分のタクシーを呼んでいました。福岡では2,000円くらいで家に帰れるので彼はタクシーを止めたのでしょうが、「東京では1万円くらいかかってしまうからそんなことしなくていいよ」と教えてあげました。こんな笑い話が生まれるほどのコンパクトさとアクセスの良さが一番のメリットです。

石丸 アジアに近い福岡の立地環境についてはいかがですか。

豊田 中国の杭州の事業所に数千人のスタッフがいますが、福岡から上海まで飛べばアクセスが容易です。また台湾の顧客に向けてのサービスを福岡で行うなどアジアに近い福岡のメリットを感じています。本社ではグローバルで事業分散化を進めていますが、アジアでは福岡が拠点に選ばれました。今後は人員を増やし日本だけでなくオーストラリアやアジア太平洋地域の業務を担っていくことになります。昨今は外国籍の社員も増え、4割近くを占めています。人員増に備えて来年、福岡市内で事務所移転を予定しています。

豊田 康信氏

豊田 康信氏

若者多く採用しやすい環境
住みやすさも後押し

石丸 次に「人材の豊富さ」というキーワードについてお話しいただきましょう。

伊佐治 アクセンチュアはサービス業で、設備をもっているわけではありません。そのため事業を延ばそうとすると人を増やすしかありません。毎月300人程度を全国で採用していますが、首都圏では採用ペースが上がり切った感があり、最近では地方拠点での採用を増やしています。福岡に立地したのも優秀な人材を採用できるという見込みがあったからです。その際に検討したのは人口の増加率、中でも若者の比率です。社員数は19年の福岡進出時には200人程度でしたがここ一年で1,000人以上になる予定です。大変ありがたい都市です。
また住みたいまちに選ばれている点も重要です。今、首都圏に住んでいる人材を福岡に連れて行こうという動きもありますので、異動先が住みやすいというのは安心感を与える要因になります。

石丸 市長が「夢がかなう街」と言いましたが、しっかりと福岡に関わっていただいて、人材の確保につながっていくプラスの循環が広がって行くのは双方にとってポジティブです。福岡には大学も多く立地していますが評価しているところは?

伊佐治 採用面では大学によく足を運んで就職先の一つとして紹介してもらえるようにお願いしています。ビジネス面では九州大学とAI関連の研究を共同で行い、人材の交流でもお世話になっています。また海外の方が福岡の大学に来てそのまま住んでいるケースも多いためバイリンガルやトリリンガルの人が多いのも福岡の特徴です。

伊佐治 光男氏

伊佐治 光男氏

生活の質の向上が
パフォーマンスの向上に

石丸 人材の多様さも福岡の強みにしていきたいですね。それでは次に「生活の質」の面について伺ってみましょう。

永溪 一昨年福岡にオフィスを開設しましたがそのきっかけはコロナでした。在宅勤務を取り入れた時に、関東のオフィスでは長い通勤時間による感染リスクについての不安や、それまで通勤にかけていた時間そのものについての不満が露呈しました。コロナが明けたときにこの不安と不満を解消できるように、みんなが出勤したくなるようなオフィスをという思いで福岡に拠点を設けました。180名を現地採用しましたが、その他の70名は関東などの他拠点からの転勤者です。彼らに生活の質の面を訊ねると、通勤時間についての満足度がすごく高い。これまで2時間近くかかっていたのが、同じ家賃でも主要沿線上に住んで30分で通勤しています。空いた時間には飲み行ったりスポーツしたりできる。そういうコンパクトさとの掛け合わせで生活の質が上がっているというのが実感です。

石丸 従業員のエンゲージの部分で成果が出ていますね。

永溪 ストレスフリーという言葉が社員から自然に聞こえるようになりました。生活の質が上がった分、業務のパフォーマンスが高まっていると感じます。福岡オフィスは来年の長崎スタジアムシティ開業に向けての機動力となる拠点です。多くのクリエイティブな人材に集まってもらいたいと思っています。

永溪 幸子氏

永溪 幸子氏

支店経済からの脱却を目指して

石丸 コンパクトさ、人材、生活の質の3つのテーマについては話し合ってきました。中空さんいかがですか。

中空 冒頭で「金融特区が向いている」とお話ししましたがやはりそうだと思いました。コンパクトで人材が豊富で生活の質が高いとなると、福岡は行くべき、選ぶべき場所のひとつです。オフィスを本格的に移転するのは難しいとしても、拠点ワークにはすごく向いている。皆さんがお話しされたような働き方が可能であるということを、従業員に提示することが出来れば理想的ではないかと思います。私も福岡にマンションを買いたいなと思ったのが正直な感想です。

石丸 「都市間競争の時代における福岡のポテンシャル」というテーマで、イノベーション都市に必要とされる3つの領域についてお話いただきました。福岡市はずっと支店経済からの脱却を目指しています。本社機能が他にあると福岡から企業が育ちにくいという課題があり、スタートアップや企業誘致に取り組んできました。私も産学官民のプラットフォームを運用していますが、最近は支店の事業領域をひろげよう、初めから本社と支店のセットで福岡から新しいビジネスをスタートしようという動きが増えて来ました。オフィスビルなどのハード面も整い、ここ福岡を拠点に活動していただけるところまで成長して来ました。ぜひ今日のセッションを福岡進出のきっかけにしていただきたいと思います。

支店経済からの脱却を目指して

Developer Pitch

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中井祥太氏
福岡地所
産業誘致プロジェクトチーム
中井 祥太氏

福岡地所は「福岡をおもしろく、大きな夢がかなう街に」をテーマに福岡・九州を中心に活動しているデベロッパーです。天神ビッグバン規制緩和第1号案件「天神ビジネスセンター」(2021年9月竣工)を開発致しました。今後3年間において天神・博多エリアで4つの物件を開発予定です。24年3月に博多駅筑紫口で「コネクトスクエア博多(旧称:福岡東総合庁舎敷地オフィスビル)」、25年6月に天神エリア最高層となる「(仮称)住友生命福岡ビル・西通りビジネスセンター建替計画」、26年1月に博多駅前のシンボリックな建物となる「(仮称)西日本シティ銀行本店本館建替プロジェクト」の開発を進めております。また26年6月には、入居企業の交流・生産性向上を促進する共用施設「アクセラリウム」を配置した「(仮称)天神ビジネスセンター2期計画」の開発も進めております。特徴ある4つのビル開発を進めていきますので福岡の拠点開設にご検討ください。

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川久保愛太氏
NTT都市開発
開発本部開発推進部担当部長
川久保 愛太氏

当社はNTTグループの総合不動産デベロッパーとして福岡市内で複数のビルを保有・運営しています。その中で本日は博多コネクティッドの規制緩和第1号案件に認定された博多駅筑紫口の博多イーストテラスを紹介します。立地場所は新幹線・在来線・地下鉄が乗り入れる博多駅に近く、高速道路のインターもすぐで交通利便性の高いエリアなのですが、天神エリアや博多口エリアに比べ再開発が進んでいませんでした。イーストテラスはこのエリアの賑わいづくりのトリガーとなるビルです。このビルでは働く場所を自由に選べる次世代ワークプレイスを備え、1階にはスモールオフィスや時間貸し会議室も用意。専用アプリでワークプレイスの混雑状況やトイレの使用状況などもわかります。また全館再生可能エネルギーで運用されているのも特徴です。さらに南北に広がる1300㎡の広場にはキッチンカーやカフェを配置し地域の街づくりにも貢献しています。

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原田享奈氏
積水ハウス
福岡マンション事業部
企画開発課
原田 享奈氏

福岡の中心・天神駅から5分の位置に立つ「福岡大名ガーデンシティ」についてご紹介します。このビルの大きな特徴は「ゆとりあるパブリック空間」です。1万平米ある敷地のうち3分の1が広場になっており、週末は市民向けのイベントで賑わいます。大型ビジョンも備えているためBtoC企業の方にはプロモーションにも活用いただけます。また公民館やクリニック、飲食店も入居し、ビジネス面では200名が利用できるカンファレンス施設も備えています。オフィス空間はワンフロアで最大750坪。吹き抜けの部屋で上下フロアをつなぐことも可能です。またザ・リッツ・カールトン福岡も入居しており、「アジア圏での認知を高めたい」と入居された企業様もいらっしゃいます。コンセプトは「MEET SYNERGY~門をくぐって、次の福岡へ。~」。訪れる人がボーダレスに出会える広場で、ヒト・モノ・コトが共鳴し、新しい出会いや発想が生まれMEET SYNERGYが引き起こされると考えています。

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筬島圭太郎氏

九州旅客鉄道
事業開発本部開発部オフィス開発課
筬島 圭太郎氏

博多駅エリアで進む2つのプロジェクトをご紹介します。1つめは博多コネクティッドボーナスの認定案件であるコネクトスクエア博多(旧称:福岡東総合庁舎敷地オフィスビル)。福岡地所様、麻生様と共にオール福岡で取り組むビルです。24年3月竣工予定と直近で入居をご検討いただける物件のひとつです。もうひとつは博多駅空中都市プロジェクトです。オフィスとホテルの複合ビルを計画しており、博多駅の線路上空という最高の立地。福岡を代表するフラッグシップオフィスを目指します。基準階は博多駅周辺で最大の約1000坪。28年末の竣工を予定しています。また、当社は「博多まちづくり推進協議会」の旗振り役として地域の皆様と街の賑わいづくりにも主体的に取り組んでおり、その中心に位置する博多駅は九州最大の駅です。近年、西九州新幹線の開業や地下鉄七隈線の延伸などでさらに利便性が向上。広域からの通勤に適しているため福岡市の事業所の約3割が博多区に集積しています。ぜひ進出をご検討ください。

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砂押圭輔氏
ヒューリック
ビル事業企画部オフィス営業室次長
砂押 圭輔氏

当社の歴史は60年以上。みずほ銀行系の不動産会社で2007年に日本橋興業からヒューリックに商号変更しました。保有物件は駅チカの好立地物件が多く、地震対策も徹底。100%再生可能エネルギー化に向けての取り組みも進めています。福岡で建築中のヒューリック福岡ビルは、商業・ビジネスの集積地である天神駅で2024年12月に竣工予定。制振構造を取り入れた地上19階・地下3階のビルです。地下鉄天神駅西改札口のほぼ正面で、地下2階の広場に直結し、オフィス階までそのままスムーズにアクセス可能です。完成すると周辺のビルの倍ほどの高さとなり視認性に優れた物件となります。上層階にはホテル、低層階には商業施設も入る複合開発で街の賑わいを演出します。オフィスフロアは最小区画44坪から準備しています。大規模な物件が周辺で多い中、差別化できるポイントとなっています。

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田川真司氏

西日本鉄道
常務執行役員
天神開発本部長
田川 真司氏

福ビル街区建替プロジェクトのご紹介をいたします。開発コンセプトは「創造交差点」。アジアと福岡・九州の創造交差点、働きと暮らしの交差点として新しいビジネスと文化を生み出す場にしたいと考えています。建物のサイズは幅100m、奥行80m、高さ97mで東京の銀座シックスと同じ面積に倍の高さのビルが建つイメージです。福岡の新たなランドマークとなることと思います。オフィスフロアは西日本最大規模の基準階面積でワンフロア1400坪のハイグレードオフィスです。このビルの特徴はオフィスフロアと商業施設フロアの間にもうけたスカイロビーです。コンセプトである「創造交差点」を実現するパブリックスペースとして偶発的な出会いや交流を促します。またオフィステナント様以外にも多くの人に開かれたコワーキングスペースを準備し、イノベーション創出プログラムなども実施します。完成は2024年12月の予定です。

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大崎翔平氏
日本生命保険相互会社
不動産部不動産投資開発担当課長補佐
大崎 翔平氏

日本生命と積水ハウスさんと共同プロジェクトである天神一丁目北14番街区ビルのご紹介です。明治通りと昭和通りの両方に面した立地で、地下鉄にも直結。石・コンクリート・金属板などの素材感を生かしたクラシカルで風格のあるデザインで、半屋外空間であるプロムナードには壁面緑化や常緑並木を配し、潤いのある空間とします。建物は地上18階地下2階の北棟と、地上13階地下2階の南棟を4~5階の連絡通路でつなぐ構造で、南北ビルの一体利用が可能。北棟2階オフィスは25坪から335坪まで多様なニーズに応えます。南棟3階オフィスは17坪から122坪までの小規模ニーズに対応します。BCP面では停電時には別変電所からの予備電源で電力供給が可能なうえ、すべての電源供給がストップした場合も非常用発電機で最大72時間電力供給が可能となっています。万全の体制で入居企業様のビジネスをサポートいたしますので是非進出をご検討ください。

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渡邉眞幸氏
三菱地所
九州支店長
渡邉 眞幸氏

三菱地所グループは大丸有エリアを中心に地域のランドマークとなる物件を開発・保有しています。単に建物を建て替えるだけでなく街の魅力を面的にとらえ、イベント開催やエリアマネジメント団体の支援等を通じて中長期的な価値向上につながるよう活動しています。福岡では1989年の開業以来「情報受発信基地」をコンセプトにした「イムズ」を運営してきました。建て替えが決まったときは新聞の号外が出たほど愛された施設です。その跡地に計画しているのが「(仮称)天神1-7計画」です。外装材には九州産材を使った木質のCLTパネルを採用。象徴的な外観デザインを予定しています。ソフト面は現在検討中ですのでご期待いただければと思います。三菱地所グループとしてはこのビルだけでなく福岡エリア全体の価値向上を目指しています。福岡市様を筆頭に民間企業とエリアマネジメント団体が手を取り合いながらエリアの価値を高めていくことで、進出いただく企業の皆様へのご恩返しになるのではと思っています。

福岡市 経済観光文化局 
創業・立地推進部 企業誘致課

Eメール:invest@city.fukuoka.lg.jp
電話番号:092-711-4849
FAX番号:092-733-5748
住所:〒810-8620 福岡市中央区天神1-8-1福岡市役所14階
https://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/k-yuchi/business/kigyouritti.html